ふわふわ こひつじ、おかえりなさい

ふわふわ こひつじの、ココちゃん。

おかあさんひつじに くっついて、
いつも いっしょに いました。

『きょうは どんなたからものをみつけられるかな』

ココちゃんは、げんきいっぱい。

ぴょん、ぴょん、と はねて、
『みて！きいろい おはな、みつけたよ！』

おかあさんひつじは、にこにこ みていました。

もっと もっと、とおくへ。

もっと もっと、いろんな たからものを。

ココちゃんは、ひとりで かけていきました。

あれ？ おかあさんの こえが きこえないな。

あれ？ どこにいけば いいのかな。

ココちゃんは、さみしくなって、
めがしらがあつくなってきて、
ぽろりと なみだが こぼれました。

そのとき、とおくから あたたかい ひかりが。

『ココ！ ココ！』

それは、ココちゃんを さがしにきてくれた、おかあさん。

おかあさんは、ぎゅーっと ココちゃんを だきしめました。

『もうだいじょうぶだよ。ココ。』

おかあさんの ふわふわの むねのなかで、
ココちゃんは ねむりました。

きょう いちばんの たからものは、
おかあさんからのやさしくてあたたかい、ぎゅーでした。

おやすみ、ココちゃん。
おかえりなさい。